Xamarin Evolve イベント最新情報: Visual Studio と Xamarin の新機能を発表

 

本記事は、マイクロソフト本社の The Visual Studio Blog の記事を抄訳したものです。【元記事】 News from Xamarin Evolve: What’s next for Visual Studio and Xamarin 2016/4/27

 

約 1 か月前に開催された //BUILD では、Visual Studio 製品群に Xamarin テクノロジが統合されることが発表されました。これにより、あらゆる開発者、あらゆるアプリ、あらゆるプラットフォームの開発手法が拡張され、Visual Studio 2015 の1,300 万人の開発者の皆様、Visual Studio Community 2015 の 1,000 万人の開発者の皆様がさらに強力になった機能を使用して生産性を向上できるようになりました。またこの統合により、優秀で高パフォーマンスなネイティブの Android、iOS、Windows アプリを作成する機能を Visual Studio のお客様は追加料金なしでご利用いただくことができるようになりました。このようにマイクロソフトの既存の製品ポートフォリオに Xamarin テクノロジが組み合わさることで、モバイル開発ライフサイクルのあらゆる段階のためのエンドツーエンド ソリューションを作成できるようになります。これらを利用して皆様がどのようなものを開発されるか、今から待ち遠しい限りです!

今回開催された Xamarin Evolve 2016 (英語) では、この Xamarin の Visual Studio への統合がさらに進められることが発表されました。Windows の Visual Studio で iOS アプリ作成用のエンドツーエンドの開発者向けエクスペリエンスが提供されるようになり、どの開発プラットフォームでもお好みの IDE をご利用いただけるようになります。

 

Windows Visual Studio から iOS アプリのデバッグとテストが可能に

Visual Studio から直接 iOS アプリのデバッグとテストを実施できます。これには 2 つの方法があります。1 つは iOS Simulator を利用する方法で、iOS アプリを Visual Studio からシミュレート、操作することができます。また、タッチ スクリーン対応の Windows マシンからのマルチタッチ操作にも対応しています。もう 1 つは iOS デバイスの USB リモート接続を利用した方法で、Windows PC に USB 接続されている iPad や iPhone に Visual Studio からアプリをデプロイしたり、デバッグを行うことができます。

 

Visual Studio Team Services iOS/Android アプリの構築と継続的インテグレーションを実現

マイクロソフトは、Xamarin アプリの構築に使用する Visual Studio Team Services のタスクを改良しました。また、Xamarin Test Cloud を使用してクラウドでの継続的インテグレーション (CI) を迅速に導入できるようにしました。Team Services では、ユーザーが所有する統合された Mac や、MacinCloud (英語)MacStadium (英語) といったサードパーティのクラウド サービスから Xamarin iOS アプリの作成、テスト、デプロイを実施できます。つまりこれらの機能は、Xamarin の Android アプリと iOS アプリの両方で使用することが可能です。また、Release Management や新しい HockeyApp (英語)Google Play (英語) の Team Services 拡張機能を使用して CI ワークフローを拡張し、継続的デリバリを実現させることもできます。

 

手元のデバイスで iOS/Android アプリをテスト

新しい Visual Studio プラグインの Test Recorder (英語) に、Visual Studio ユーザーが利用可能なテスト スクリプトの生成機能が追加されます。アプリをユーザー自身のデバイスやシミュレーターで操作するだけで、Xamarin Test Cloud (英語) 対応の自動アプリ テストによって、Test Recorder が数千種類のデバイスで実行可能なスクリプトを自動的に生成してくれます。

マイクロソフトは、Visual Studio があらゆるモバイル プラットフォームやサーバー プラットフォームに対応する単一の IDE として活用され、開発者の皆様の生産性向上に大きく貢献できることを願っております。今回の発表の詳細については、Nat Friedman が初めて投稿したこちらのマイクロソフト公式ブログ記事 (英語) を参照してください。また、技術的な詳細については、Miguel de Icaza 氏をはじめとするチーム メンバー執筆の Xamarin ブログ (英語) をお読みください。

最後になりますが、Xamarin Evolve 2016 の基調講演や一部のセッションの模様は、こちらのページ (英語) でご覧いただけるようになりますので、ぜひチェックしてください。

 

clip_image002 Amanda Silver (Visual Studio、プログラム管理担当ディレクター)@AmandaKSilverAmanda Silver は Visual Studio のプログラム管理担当ディレクターで、開発者があらゆるクライアント アプリケーションを構築できるようにするためのプラットフォームやツールを作成しています。彼女のチームでは、TypeScript 言語と同時にマイクロソフトの JavaScript エンジンである “Chakra” の開発も行っています。