ついにヴェールを脱いだ Visual Studio 2015 が登場

Visual Studio を知っている人も、昔使っていた人も、全然使ったことがない人もこんにちは、 というフレーズで始めた短期集中ニュースレター連動連載もついに最終回を迎えました。

ということで改めましてこんにちは、日本マイクロソフトプラットフォーム エバンジェリストの高橋です。

最終回は残念ですが、今回の連載を通じて Visual Studio のことを少し興味持ったよ、とか Visual Studio 2015インストールしてみました! という声をいただきました。うれしいです。「昔 Visual Studio 使っていたんですが、ものすごい進化しているんですね」や「まさか Android のアプリも作れるなんて」というどこかで聞いたような、でもうれしいコメントもいただきました。

Ya! Ya! Ya! ついに Visual Studio 2015 がやって来た

そして、ようやく 7 月 20 日には Visual Studio 2015 が正式にリリースしました。無償版や評価版をさっそくダウンロードしてお使いいただけます。

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個人でお使いなら無償版の Visual Studio 2015 Community Edition をダウンロードしていただければ、これまでご紹介してきたたようなクロスプラットフォーム環境もお使いいただけるはずです。また、新しい Code Editor である Visual Studio Code のプレビュー版も Windows、Mac OS X、Linux いずれの環境でもお試しいただけます。

もし、企業で MSDNサブスクリプションをお持ちであればもちろんすぐにお使いいただけますし、お持ちでない場合も Enterprise Edition の評価版 をダウンロードしていただければ、DevOps の最新機能を余すところなくお試しいただけるはずです。評価版といっても製品版と全く同じ機能をお試しいただけますからね。

Windows 10 SDK は Windows 10 と共に

そして、Windows 10 のリリース Day である 7 月 29 日 より合わせて Windows 10 SDK も公開となりました。C# と XAML はもちろん、HTML 5 + JavaScript や C++ などお好きな言語を使って、Windows 10 用の新しい ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP) アプリケーションを作ることができるようになります。

これまで Windows をデスクトップ中心で使っていただいていた方には、Windows 8 のストア アプリはちょっと使いづらいところもあったかもしれません。でも Windows 10 の UWP アプリなら これまでのデスクトップで使っていたアプリケーションと全く同じようにアプリを使えます。もちろんデバイス間連携もできますから、会社でデスクトップ、移動中は Windows Phone で、家に帰ったらリビングでタブレットを使って同じアプリを楽しめます。

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Windows 10 の世界はこれだけではありません。これから出てくる様々な形の IoTデバイスや、新しいコンピューティングの世界を広げる HoloLens でも、皆さんが作る UWP アプリケーションを動かすことができるでしょう。Visual Studio 2015 と Windows 10 SDK を使って作ったアプリケーションが、人差し指を空中でダブルクリックするだけで目の前に現れる、想像しただけでワクワクする世界は、もうそこまで来ています。

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Visual Studio 2015 と合わせて発表されたもの

さて、記念すべき Visual Studio 2015 のリリース Day。マイクロソフト本社主催のイベントが行われ、ストリーミングを通じて世界中に配信されました。イベントでは Visual Studio 2015 の機能が改めて網羅的に紹介されました。

· Visual Studio 2015 Final Release Event

Visual Studio 2015は統合開発環境ということで、リリースに合わせて様々なライブラリや機能が合わせて最新版として更新されています。例えば今回はこれだけのリリースが発表されています。

さてさて、イベントではいろいろと発表がありました。まずはVisual Studio の現状です。

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昨年 11 月に無償版として登場した Visual Studio Community Edition はすでに500万ダウンロード、そして4月のBuildで初登場した、Visual Studio Code もこの時点で 50万ダウンロードを超えたとのこと。Visual Studio Online はより大規模開発向けですが、こちらも 320万の登録ユーザーということで、新しい世代の Visual Studio の浸透が進んでいるとの報告。

面白いところでは、Visual Studio 2015 の発表と同時に 1つ前のバージョンである Visual Studio 2013 のアップデートも継続されるということで、今回合わせて Update 5 が公開されています。

イベントでは、最新の機能をデモで紹介ということで WPFのアプリを使って XAMLエディタの拡張などが紹介されました。ソースコード側ではこれまでも多くの機能拡張が行われてきましたが、XAMLエディタ側もCodelens で参照先のコードを見たり修正できたり、ブレークポイントで止めてパフォーマンス状況の確認ができるなど今回多くの機能拡張が行われています。

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Webアプリケーション側の機能としては、.NET Framework 4.6 のリリースに合わせて ASP.NET 4.6 が使えるようになりました。残念ながら .NET Core 5/ASP.NET 5 はまだ β ですが今後が楽しみです。デモでは最新の HTTP/2 もサポートしているなど、最新の Web 技術への対応も紹介されています。

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また、クロスプラットフォーム開発については、Cordoba を使って紹介をされていましたが、最新版の Android エミュレーターはパフォーマンスよく動いていましたね。ここはぜひ実際にインストールして確認していただきたいところです。

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最後に DevOps についてのデモ。実際に Visual Studio Online を使って様々なプロセスをツールで実現できるという点が紹介されています。

イベントの模様はすでに公開されていますので、実際にストリーミングを見てみてくださいね。

こちらのブログでは、発表内容等が詳しく解説されているのでこちらも是非参照してみてください。

また、このイベントを受けて、日本でも週刊アスキーさん主催で、この本社からの生放送を見ながら、エバンジェリストやMVPが解説するといったニコニコ生放送のオンラインイベントが開催されました。英語はちょっときついという方はぜひこちらで見てみてください。まぁちょっと話がいろいろ脱線しているところもありますが、楽しんでいただけるかと思います。

Visual Studio 2015 の魅力を再認識

このニュースレター連動連載では、Visual Studio 2015 の「多分皆さんが知らなかった」新しい魅力を改めて色々な角度からご紹介をしてきました。初めて知った機能や、何となく知っていたけど改めてどういったものかわかった機能など、いろいろな発見があったと思います。

過去の記事を「まだ読んでいない」という方はもちろん、すでに一度読まれた方も、Visual Studio 2015 がリリースされた今、今度はご自身の PC にインストールされた Visual Studio 2015 を見ながら、あたらためて読んでみてください。体感することで、今まで記事を読んだだけではわからなかった沢山のことが発見できるはずです。

そして、皆さんが発見したその思いを、ぜひまたたくさんの仲間に伝えてみてください。

私たちもまだまだ皆様にお伝えしたいことはたくさんあります。それはまた改めて次の機会にご紹介したいと思います。それまでは Visual Studio 2015 で皆さんのイマジネーションを形にしていただければ幸いです。

Have a nice development with Visual Studio !

執筆

6866_shintak2-1_0AE16A6C 日本マイクロソフト株式会社 デベロッパー エバンジェリズム統括本部 プラットフォーム エバンジェリスト 高橋 忍 https://blogs.msdn.com/b/shintak/