[アーカイブ] User Delight を意識した開発へ ~ あなたは、あなたの現場が見えてますか?[Advent 12/17]

<オリジナル投稿 2012年12月17日 本ポストの情報はオリジナル投稿時点のものです。マイクロソフトの正式な見解や製品の仕様を保証するものではないことをご了承ください。>

一人気ままな Advent Calendar 12/17 分です。
最近のイベントで、タイトルの問いかけは最初にすることが多いです。
これは、デブサミ関西から始めました。その後、XDev 2012 でもやりました。BPStudy でもですね。そのほか、多くの特定のお客様の社内でのセミナー/勉強会といったプライベートセミナーでもこのお話をするようにしています。
一言に、「あなたの現場」といっても意識している範囲は、きっと人それぞれだったりします。それをアニメーション(実際には画面切り替え使ってます。アニメーションは使ってませんw)でご覧いただくようにしています。
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中央にいる緑色の人が「あなた」です (※緑色にはとくに意味はありません)。
多くの人の「仕事」は、実は、「自分の割り当てられたタスクをこなす」になっていないでしょうか?私の講演を聞いたことがある方ならば、「I’m done.」ということです。
でも最近のモノづくりは、そうはいきません。自分だけ見ていてはいけないですし、求められているサービスや機能は、一人で完成するわけではないですよね。「コードを書く」だけだったら、一人でもできるかもしれません。でも動くソフトウェアを作り上げるには些細な機能やサービスでも一人では完成しきれるものでしょうか?
必然的にチームとしての連携、チームワークがカギを握ってきますよね?なので、内側のサークルが見えていない困ることになります。チーム一番となって動くソフトウェアを作るそれを「完成」とみなすならば、「I’m done.」にはさほど意味がなく、「We’re done.」で意味を成すことになります。
さて、作った動くソフトウェア。作っただけで終わることはないですよね。それで終わるならそれは意味をなさないソフトウェアになってしまいます。
関係部門である、企画や運用、顧客の代表など関係者がいます。彼らの利益も考える必要があるのは当然です。
その先に、動くソフトウェアを使ってくださるエンドユーザーがいます。彼らが使ってくれなければ、動くソフトウェアに意味がなくなってしまいます。
そのエンドユーザーは、そのソフトウェアが使いたくって使っているのでしょうか?多く場合は、「そのソフトウェアが使いたい」のではなく、「そのソフトウェアでビジネスや生活の課題や、何かをよくしたい」とおもっているのではないでしょうか?
そう、必然的に、エンドユーザーのビジネスを意識せざるを得ないわけですね。
昨今のソフトウェアは、適切なフィードバックを糧にし、よりユーザーにとってのビジネス価値を提供し続けなければならないわけです。そこでは、「自分の仕事は終わった」など価値を見出さなくなってきます(※一人ひとりの仕事のたまものであることは言うまでもありません。念のため)。
もうひとつ、この意識が現場のチームメンバー、マネージャとメンバー、企画と開発と運用などで異なるとどうでしょうか?あまりよい議論はできなさそうですね。よく「価値」というと、やれ抽象的すぎるとか言われますが、「価値」の中身を具体化できないならばそれはその現場で病んでいる部分があるのかもしれませんよね?
この絵を使ってみてもいいですし、使わなくてもいいですが、周りの人の「見ている範囲」を再確認してみてはいかがでしょうか?同じものを見ていることがわかるだけでもいいと思いますよ~。

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