[アーカイブ] TFS 2012 でチームプロジェクトを作成する手順

<オリジナル投稿 2012年8月21日 本ポストの情報はオリジナル投稿時点のものです。マイクロソフトの正式な見解や製品の仕様を保証するものではないことをご了承ください。>

Team Foundation Server (TFS) 2012 では、TFS 2010 と同様に簡単にチームで使うためのチームプロジェクトを作成することができます。また、TFS 2012 では、標準搭載のプロセステンプレートが2つから3つに増えています!

  • Microsoft Visual Studio Scrum 2.0
  • MSF for Agile Software Development 6.0
  • MSF for CMMI Process Improvement 6.0

Microsoft Visual Studio Scrum 2.0 が新規に仲間入りしたスクラムでプロジェクトを運営するために最適化されたプロセステンプレートとなります(詳細解説は、また後日に)。TFS 2010 ベースでも Microsoft Visual Studio Scrum 1.0 が提供されていましたが、英語テンプレートのみでした。そのため、何人かの方は、独自にプロセステンプレートを日本語化して使っていたりもしました。TFS 2012 からは標準搭載です。もちろん、日本語です。
さて、作成手順ですが、TFS 2005 からのやり方と変更はありません。TFS で一度でもチームプロジェクトを作成したことがある方は、この投稿をこれ以上読む必要は、「画面ショット見たい!」くらいしかないでしょう。初めてチームプロジェクトを作成する方も、実は、そんなに苦になりません。何せ、ウィザードに従えばいいだけだからです。

作成は、Visual Studio 2012から

チームプロジェクトを作成するには、Visual Studio 2012 から行います。Test Professional などの Visual Studio Shell でもOKです(要するに Team Explorer があればいいです)。

あとは、ウィザードに従うだけ


最初は、TFS に接続されていない状態なので、TFS のサーバー設定を行います(該当TFSが一覧に表示されている場合は、それを選択するだけなので、この手順は、一切不要です。
[サーバー...]ボタンをクリックして、サーバー登録します。

[追加...]ボタンをクリックします。

基本的には、TFS のホスト名を入力するだけですが、ポート番号を変えている場合は、ポート番号を変えてください。特別なURLをセットしているケースでは、直接URLを設定します。たとえば、Team Foundation Service の場合だと、https://xxxxxx.tfspreview.com というような入力をします。

画面ショットは、少し省略しますが、先のダイアログを戻っていくだけです。TFS に接続できたならば、このように、そのTFSで使えるチームプロジェクトコレクションが一覧表示されます。チームプロジェクトを作成したいチームプロジェクトコレクションを選択してください。
おぜん立てはここまでです。あとは、ウィザードに従って設定していきます。

チームプロジェクトで大切なのが、名前です。この名前は後で変更できませんので、命名には子供に名前を付けるがごとくチームで気持ちの良い名前を付けてください。

プロセステンプレートを選択します。
先述のものが標準搭載されていますので、こちらから選択をするか、もしくは、オンラインや社内から適切なプロセステンプレートを取得するのもいいでしょう。

SharePoint サイトの設定がある場合があります。これは、TFS に必ず必要というものではありません。たとえば、TFS Express や TFS の基本構成では、SharePoint を使用しません。標準構成であっても、ドキュメント共有やWiki、プロジェクトポータルが必要でないならば、設置しなくてもかまいません。ちなみに、SharePoint Server と 無償のSharePoint Foundation では行えることに違いがありますので、現場にとって必要なものをそろえましょう。ここでも特に設定は必要ありません。構成を変えたい場合のみ、[構成] ボタンをクリックし、設定してください。
ソースコードのバージョン管理の設定です。これから開始するプロジェクトであれば、既定の空からでOKです。
すでに他のチームプロジェクトで進行中のソースコードから派生開発をしたい場合は、該当分岐元を選択します。

後は確認して、Goするだけです。ここで何らかのエラーが発生した場合は、実施しようとしているユーザーに適切な権限が付与されているかを確認してください。
チームプロジェクトを誰でも気軽に作成できるものではないですので(もちろん、だれでも作成できるように権限設定しても構いません)。

チームプロジェクトが作成されるとこんな感じになります。

 
 
Visual Studio からアクセスしてみよう

Visual Studio 2012 からアクセスしたみたところです。チームエクスプローラーで見ることができます。
Visual Studio 2012 からのチームエクスプローラーは、かなり進化をしてきます。一言でいうと、成果物指向から、やりたいこと指向に進化しています。
私が、講演で常日頃から言ってることがより実現されたインターフェイスになっています。
元のチームエクスプローラーに慣れている方は最初戸惑うかもしれませんが、「何をやりたいか」、「何を確認したいか」を考えて使ってみてください。より直観的な開発ができることがわかっていただけることでしょう。

Web ブラウザでアクセスしてみよう

Web ブラウザでアクセスしてみましょう。そこには、すでにバックログやタスクボード、各種の作業項目、ソースコード管理、ビルド管理にアクセスができるようになっています。

TFS 2012では、ほとんどの設定を Web 上で行うようになっています。ユーザーの追加や権限設定、プロジェクトの規則、機能制限(CALなしでアクセスできるユーザーの設定など)、イテレーションの期間、ユーザー(開発者)のキャパシティ(1日に何時間どのロールとして作業可能か、休日など非稼働日の設定など)、自動ビルド(継続的インテグレーションなど)の設定と実行などなど。

TFS 2010 からチームプロジェクトを複数統括できるようになっていますので、各種のチームプロジェクトにアクセスも柔軟に行えます。また、チームプロジェクト間をまたがったクエリによる一覧を取得するなども行えます。これは、もちろん、TFS 2012 でも同様です。
ということで、TFS 2012 で、チームで使うチームプロジェクトは、ウィザードに従うだけで構築できることを示しました。
この先の設定や、新しいスクラムベースのプロセステンプレートである Microsoft Visual Studio Scrum 2.0 の紹介はまたの機会に。