MSBuild Engine をオープン ソースとして GitHub で公開

本記事は、マイクロソフト本社の .NET Blog の記事を抄訳したものです。 【元記事】 MSBuild Engine is now Open Source on GitHub 2015/03/18 12:53 PM

このたび .NET Foundation (英語) の一環として、Microsoft Build Engine (MSBuild、英語)GitHub (英語) で公開したことをお知らせします。MSBuild (英語) はアプリケーション開発用のプラットフォームであり、プロジェクトやソリューションファイルから msbuild.exe を呼び出すことで、Visual Studio がインストールされていない環境で製品のオーケストレーションやビルドを行うことができます。たとえば、.NET Core ライブラリ (英語).NET コア ランタイム (英語) のオープン ソース プロジェクトをビルドするために MSBuild が使用されます。

今回公開される MSBuild のソースは、Visual Studio 2015 に同梱されるバージョンと非常に近いものです。今回はスタンドアロンビルドとしての初の取り組みであるため、いくつかの違いはありますが、不整合は将来的に修正される予定です。また現時点では、初回のビルドを実行するために Visual Studio 2015 (英語) がインストールされている必要がありますのでご注意ください。

近日中には (おそらく皆様のご協力により) Linux および Mac のサポートも追加されるため、お好みのプラットフォームで MSBuild を使用してオープン ソースの .NET プロジェクトをビルドできるようになります。当初は Mono に実装され、将来的には .NET Core でも実行できるようにコードの移植を検討していますが、この取り組みはまだまだ始まったばかりです。まずはコードのオープン ソース化を優先して、最初からクロスプラットフォームのビルドを実行できるようにすることにしました。

チュートリアル

ソース ツリーを作成する

まず試しに、ソース ツリーを作成してみましょう。これには、ご自身のマシンに Visual Studio 2015 がインストールされている必要があります。開発者コマンド プロンプトから次のコマンドを実行します。

git clone https://github.com/Microsoft/msbuild.git

cd msbuild

build.cmd

コンソールアプリをビルドする

アプリをビルドする場合、最初にソースのルート フォルダーに含まれる BuildAndCopy.cmd スクリプトを実行してください。これによりソースのビルドが行われ、ビルド出力のコピーとその他に必要なすべてのものが作成されます。開発者コマンドプロンプトから、MSBuild のソースがある場所を指定して、BuildAndCopy.cmd bin\MSBuild trueを実行します。次に、以下のコマンドによって単純な .NET Core コンソールアプリケーションをビルドします。

cd ..\

git clone https://github.com/dotnet/corefxlab

.\msbuild\bin\MSBuild\MSBuild.exe .\corefxlab\demos\CoreClrConsoleApplications
\HelloWorld\HelloWorld.csproj

.\corefxlab\demos\CoreClrConsoleApplications\HelloWorld\bin\Debug\HelloWorld.exe

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まとめ

MSBuild は、Windows プラットフォーム上で Visual Studio および .NET コミュニティの皆様が使用している既定のビルド エンジンです。MSBuild のオープンソース化は、コミュニティの皆様が求めていたこと (英語) であり、またこれによって、Linux および Mac プラットフォームを使用する .NET 開発者の皆様に最適な選択肢を提供させていただくこともできました。

オープンソース化プロジェクトへの参加の詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。また、.NET Foundation フォーラム (英語) からぜひコメントやご意見をお寄せください。