新しいスタート ページの新機能をご紹介

本記事は、マイクロソフト本社の The Visual Studio Blog の記事を抄訳したものです。【元記事】 Harness the Power of the Redesigned Start Page 2016/11/29

 

Visual Studio 2017 RC (英語) では、インストール時間が短縮され、パフォーマンスが向上したほか、新たな生産性機能の数々が導入されました。今回は、この生産性機能導入の一環として刷新されたスタート ページの新機能についてご紹介します。これにより、特にコードを取得してから作業を開始するまでの操作がスピーディに行えるようになりました。

最近使用した項目 (MRU) のリスト

ユーザーの皆様からのご意見をもとに、今回、スタート ページの中でも特に重要な構成要素である MRU について重点的に検討を行いました。まず、探している項目をすばやく見つけられるように、MRU の各アイテム (プロジェクト、ソリューション、フォルダー、ローカル アイテムのファイル パス、ローカル ディスクには存在しないリモート アイテムの URL など) のアイコンが種類別に表示されるようにしました。また、新たに追加したフォルダーを開く機能で、最近使用したフォルダーをサポートしました。さらに、項目を日付でグループ化できるようにし、履歴の長いアイテムやピン留めしたグループが MRU の上部に表示されるようにして、重要なアイテムにすばやくアクセスできるようにしました。

また、複数のマシンを利用している場合の生産性を向上するために、MRU でのローミングを可能にしました。Visual Studio Team Services や GitHub などのサービスでホストされているリポジトリのクローンを作成する際、Visual Studio で同一アカウントに関連付けられた Visual Studio インスタンスにローミングすることができます。そして、MRU からローミングされたアイテムを選択してクローンを作成し、そのコード ベースでの作業を継続できます。

ピン留めされたリモート リポジトリ、フォルダー、プロジェクトが表示されている MRU

プロジェクトの新規作成

Visual Studio の初心者でもベテラン ユーザーでも、プロジェクトを新規作成する機会は必ずあります。マイクロソフトの調査によると、スタート ページで最もよく使用されるのが [New Project…] コマンドですが、テストの際には同じプロジェクトを複数作成することが多いようです。この作業を効率化するために、作成するプロジェクトの種類をスタート ページで検索できるようにしました。これで、[New Project] ダイアログ ボックスで目的のアイテムを探す手間を省けます。また、最近作成されたアイテムがスタート ページで記憶されるようになりました。これにより、スタート ページからプロジェクトを直接作成できようになるため、[New Project] ダイアログからテンプレートを検索して選択するという作業をせずに済みます。このリストは、Visual Studio にサインインすると他のデバイスにもローミングされます。

最近使用したプロジェクト テンプレート

"web" という文字列を含むプロジェクト テンプレートを検索

特定の場所を開く

コードがローカルやオンプレミスの TFS サーバーに存在する、VSTS でホストされている、GitHub で共有されている、という場合でも、プロジェクトを簡単に検索してダウンロードしたり、開くことができれば便利です。

今回のリリースでは、従来の [Open Project/Solution] コマンドはそのまま、新たに [Open Folder] が追加されました。ソリューション ファイルの有無にかかわらず、VS から直接コード ベースを開くことができます。

TFS に存在するコードや VSTS でホストされているコードも、そのまま使用できるようになりました。[Checkout from] ヘッダーの [Visual Studio Team Services] をクリックするだけで、リポジトリのクローンを容易に作成できます。この領域はサードパーティの拡張も可能なため、サービス プロバイダーとして GitHub が既にこの場所に表示されるようになっています。最新の GitHub 拡張機能がインストールされている場合、VSTS で GitHub が表示されます。プロジェクトをホストするサービスの種類にかかわらず、皆様が簡単にコードに接続できるように、今後さらに多くのサービスに対応してまいります。

VSTS、GitHub、ローカル ディスクのいずれかから開く

開発者向けニュース

マイクロソフトでは、最新のニュースや関連性の高いニュースをタイムリーに配信することを心がけています。スタート ページでニュースを読むのを毎朝楽しみにされている方もいれば、そうでない方もいます。このため今回、このスペースに他のアイテムを表示したり、ニュースのセクションを折りたたんで、コードの作業に集中できるようにしました。なお、ニュースのセクションは折りたたんだ状態でも、新しいニュースが配信されると小さなバッジが表示されるため、最新情報を逃す心配はありません。

開発者向けニュースが折りたたまれ、アラート バッジが表示されている状態

スタート ページの表示

初期のフィードバックに、スタート ページを表示するコマンドがどこに移動したのかわかりづらいというご意見がありました。スタート ページがエクスペリエンスのスタート地点となることを想定し、このコマンドを [File] メニューに移動してアクセスしやすくしました。

最後に

新しいスタート ページでは、ユーザーの皆様が、より生産的に機能的にパーソナライズされた環境で必要な機能にすばやくアクセスしたり、リポジトリやプロジェクト テンプレートといった重要なアイテムをローミングしたり、コーディングに集中することができる新しいインターフェイスを実現しました。

ぜひ Visual Studio 2017 RC (英語) をダウンロードしてご利用のうえ、ご意見をお聞かせください。問題点がありましたら、インストーラーまたは Visual Studio IDE 本体の [Report a Problem (英語)] オプションからご報告をお願いします。また、開発者コミュニティ ポータル (英語) に寄せられたフィードバックもご覧ください。ご提案は UserVoice (英語) までお寄せください。

Allison Buchholtz-Au (Visual Studio プラットフォーム担当プログラム マネージャー)Allison Buchholtz-Au は Visual Studio プラットフォーム チームのプログラム マネージャーで、ソース制御ワークフローの合理化と、マイクロソフト製およびサードパーティ製の両方のソース制御プロバイダーのサポートを担当しています。