BUILD 2015 最新情報: Visual Studio Code、Visual Studio 2015 RC、Team Foundation Server 2015 RC、Visual Studio 2013 Update 5

 

本記事は、マイクロソフト本社の The Visual Studio Blog の記事を抄訳したものです。 【元記事】 BUILD 2015 News: Visual Studio Code, Visual Studio 2015 RC, Team Foundation Server 2015 RC, Visual Studio 2013 Update 5  2015/04/29 10:10 PM

 

Microsoft BUILD カンファレンス (英語) の時期にはいつも多数の開発者ツールがリリースされますが、今年は特に多くなっています。ここでは本日リリースされた各製品について、概要を説明していきたいと思います。今回の発表については、このブログのほかにも、Scott Guthrie のブログ (英語)Windows ブログの Terry Myerson の記事Somasegar のブログBrian Harry のブログ (英語) で触れられています。また、読みもの以外にも、Channel 9 で動画 (英語) を公開していますのでそちらもご覧ください。

今回の発表内容を簡単にまとめると、マイクロソフトは Visual Studio 2015 リリース候補版 (RC).NET Framework 4.6 (英語)Team Foundation Server 2015 RCVisual Studio 2013 Update 5 RC、そして、MacOS、Linux、Windows 対応の新ツール Visual Studio Code (英語) プレビュー版をリリースしました。この記事を読んだ後、ぜひこれらの製品をダウンロードして実際にお試しいただければ幸いです。

この記事では各製品の詳細を説明していきますが、そこまで詳しく読む時間のない方のために、簡単に各製品の概要をまとめましたので、以下をご覧ください。

上記の製品は、MSDN サブスクライバー ダウンロード ページからダウンロードできます。また、Azure VM イメージを使用して (英語)、すべてのリリースをお試しいただくこともできます。

 

Visual Studio 2015 RC

Visual Studio 2015 RC では、Light Bulb、CodeLens、Code Maps といった編集エクスペリエンスの改良から、サインイン エクスペリエンスの改良まで、多くの点が変更されました。その中でも、まずは皆様から多数ご質問をいただいた VS SDK for VS 2015 の機能強化について説明し、その後 RC 版での主な変更点をご紹介したいと思います。

VS 2015 向けビルド拡張機能 : 今回のリリースでは VS 2015 SDK がダウンロード形式 (英語) で提供されます。VS 2015 ではビルド拡張機能が改良されました。たとえば、Visual Studio SDK アセンブリの NuGet パッケージが作成されたために、NuGet Package Manager を使用してアセンブリを参照したり、機能拡張コードを共有できるようになっています。また、プロジェクト作成ウィザードやテンプレートを使用するのではなく、項目テンプレートを使用して拡張機能を追加できるようになりました。ビルド拡張機能の詳細については、VS 拡張機能のデベロッパーセンター (英語) をご覧ください。また、サンプル (英語)ドキュメント (英語) を参照して、この拡張機能をより詳しく知ることもできます。

デバッガーの機能強化: Visual Studio 2015 では、ご要望が多かったラムダ式デバッグ機能 (英語)エディット コンティニュ (EnC) 機能の改良 (英語)子プロセスのデバッグ機能 (英語) などに対応し、また、強力なブレークポイント構成機能 (英語) を始めとする主要なエクスペリエンスの改良、[Exceptions Settings] ツール ウィンドウ (英語) の新規追加も実施しました。さらに、PerfTips (英語)新しい [Diagnostic Tools] ウィンドウ (英語) により、パフォーマンス ツールをデバッガーと統合し、最先端のサービスを実現しています。この [Diagnostic Tools] ウィンドウでは、メモリ使用量ツール (英語)デバッグ履歴用に再設計された IntelliTrace (英語) を使用できます。

.NET Framework 4.6 のクロスプラットフォームサポートと JIT の更新: 昨年秋に発表していたとおり、本日、.NET Core の Linux、MacOS 対応が実現しました。これに併せて、フレームワークでクロス プラットフォームのサポートを強化するためにさまざまな変更を行っています (DateTime と Unix 時間の変換をサポートする新メソッドの追加など)。他にも、64 ビット版 JIT コンパイラの新バージョンを追加して既存の 64 ビット版 JIT コンパイラのパフォーマンスを強化するなど、取り組みをさらに進めています。今回の機能強化の詳細については、リリース ノートの .NET Framework 4.6 のセクション (英語).NET ブログの Build のまとめ記事 (英語) をご覧ください。

Microsoft アカウントの他に、職場や学校のアカウントでサインインが可能に : Visual Studio 2015 では、サインイン エクスペリエンス (英語) が改良されました。特に注目なのが、IDE へのサインインに Microsoft アカウントだけでなく、職場や学校のアカウントも使用できるようになった点です。Visual Studio がユーザーの認証情報を管理し、VS 内の Azure や VS Online の機能やサービスに対して認証情報を提示するため、ユーザーが追加で認証操作を行う必要はありません。

clip_image002

通知エクスペリエンスの改良: Visual Studio 2013 に導入された Notifications Hub (英語) では、使用中の環境に関する情報を開発者に通知することができます。この機能は、特に VS や VS のコンポーネントが更新された際の通知に使用されていますが、VS 2015 RC ではさらに新しい通知が追���され、最近発生した Visual Studio のクラッシュに関する情報 (機械翻訳) を通知するオプションが利用できるようになりました。この変更によって UI に表示される通知の数が大幅に増加するため、UI を簡素化してタイトルと説明が 1 行で簡単に表示されるようになりました。また、通知を分類したり、重要ではない通知に対して「Always Ignore (常に無視する)」の設定を適用できるようになりました。

clip_image004

接続済みサービスの強化: 接続済みサービスの機能追加 (ソリューション エクスプローラーの References ノードから選択) のエクスペリエンスの設計が見直され、操作性が向上すると共に Connected Services SDK (英語) による拡張が可能になりました。このダイアログからは下記のサービスを追加できます。

  • Azure Application Insights: アプリ内で、問題の検出、クラッシュの診断、使用状況の追跡を実行できます。
  • Azure Storage: 信頼性と経済性の高いクラウド ストレージにあらゆる種類のデータを保存できます。
  • Azure Mobile Services: クラウドにアプリ データを保存したり、バックエンドで .NET または Node.js の Web API を使用できます。
  • Azure Active Directory のシングル サインオン: ASP.NET Web プロジェクト用にセットアップできます。
  • Salesforce: Salesforce REST API から Salesforce のデータへのアクセスを構成できます。
  • Office 365 (英語): 予定表、連絡先、メール、ファイル、サイト、ユーザー、グループにアクセスできます。
    • API Sandbox (英語) にアクセスすると O365 API をブラウザーからテストできます。

その他のサービスを確認するには、[Find more services] リンクから [Extensions and Updates] ギャラリーにアクセスしてください。

clip_image006

エディターの強化 : Light Bulb とエラー一覧については、引き続き機能強化が進められています。Light Bulb を使用すると、一般的なコード作成上の問題を識別して修正することができます。問題の多くはコードの入力中に「リアルタイム」で通知されるため、即座に対応することができます (リファクタリングやインターフェイスの実装など)。このとき、エディター以外のツールを使用する必要はありません。エラー一覧は、作成したソリューションのコードに関連する問題のナビゲーションや修正を 1 か所から行える機能で、ソースの種類にかかわらず、コンパイル、ビルド、コード分析といった問題に対処できます。

clip_image008

CodeLens: CodeLens 機能は、Visual Studio Online のほかに VS 2015 Professional および Enterprise (英語) で提供が開始されました。また、C++、JavaScript、SQL、XAML、HTML、CSS などのあらゆる種類のファイルに対応するファイル レベルのインジケーターが追加されました。この機能の詳細については、C++、JavaScript、SQL ファイル対応の CodeLens の提供開始に関するブログ記事を参照してください。

clip_image010

コード マップ: Code Maps の表示方法やソリューション内でのテスト アセットの解釈方法、コードのコンテキストをマップ上の要素に取り込む方法が改良されました。詳細については、Code Maps の最新の変更点に関するブログ記事 (英語) を参照してください。

clip_image012

Visual Studio Tools for Apache Cordova: Tools for Apache Cordova を使用すると、Android、iOS、Windows、Windows Phone で動作するクロス プラットフォーム アプリケーションのビルド、デバッグ、テストを、単一の Visual Studio プロジェクトから実行することができます。今回のリリースではデバッグ可能なデバイスの範囲が拡大され、従来から対応していた jsHybugger、iOS 6/7/8、Windows ストア 8.1 のほか、Android 4.4 と 4.3 にも対応しました。また、Apache Cordova 4.0.0 も新たにサポートされました。詳細については、Visual Studio Tools for Apache Cordova のページ (英語) を参照してください。

clip_image014

Visual Studio ユニバーサル Windows アプリ開発用ツール: Visual Studio のセットアップに Visual Studio ユニバーサル Windows アプリ開発用ツールを統合しました。これらのツールにより、Windows Phone や Xbox といったすべての Windows デバイスと Windows ストアで動作する Windows アプリを作成、アップグレード、開発、展開、デバッグすることができます。また、Windows 10 API を利用する Windows デスクトップ アプリケーションの開発にも使用できます (注: 今回のリリースでは、Windows 10 は、運用環境用アプリの対象プラットフォームとしてサポートされていません)。Visual Studio のセットアップ中にユニバーサル Windows アプリ用ツールをインストールするには、[Custom]、[Universal Windows App Development Tools] の順に選択します。Windows アプリ開発の詳細については、ユニバーサル Windows アプリのガイド (英語) および Windows Insider ポータルをご覧ください。

C++ に関する強化 : C++ 開発者の皆様から寄せられているご要望の 1 つに、C++ 標準のサポート強化があります。今回のリリースでも引き続き C++11 と C++14 を提供し、さらに C++17 の機能も提供することで、より効率的で簡潔な互換性のあるコードを記述できるようになっています。VS 2015 RC の一部の機能には、resumable 関数 (resume/await)、ジェネリック (ポリモーフィック) ラムダ式、decltype(auto)、スレッド セーフな「マジック」静的変数、戻り値の型推論などが含まれます。マイクロソフトでは、お客様がさまざまなモバイルプラットフォームからアプリケーション機能にアクセスできるようにしたいと考えていることを認識しています。これを受けて、C++ でのマルチデバイス開発を可能にするために大規模な投資を行いました。Visual Studio 2015 を使用すれば、Android プラットフォームを対象とした動的/静的ライブラリ、ネイティブ ライブラリ アプリケーション、Xamarin ネイティブ アプリケーションを生成することができます。また、Visual Studio 2015 で iOS アプリケーションを開発することも可能になりました。また、iOS プラットフォームを対象とした C++ コードを記述し、コード共有、クロス プラットフォームの IntelliSense、リファクタリング、定義のプレビューなど、高度なコード作成機能を利用することもできます。iOS のサポートに関する取り組みは現在も進行中ですので、今後の情報にもぜひご注目ください。この機能は今回プレビューとしてリリースされました。皆様からのフィードバックをお待ちしております。

image

詳細およびデモについては、BUILD での Ankit Asthana の講演「Visual Studio 2015 を利用した C++ でのマルチデバイス アプリケーションの開発 (英語)」をご覧ください。C/C++ 関連の情報については、こちらの Visual C++ チーム ブログ (英語) をご覧ください。また、今回のリリースにおける機能更新の一覧は、リリース ノートの Visual C++ セクション (英語) でもご確認いただけます。

DPI ディスプレイのサポート強化 : マイクロソフトでは、Visual Studio が高密度、高 DPI ディスプレイでさらに美しく表示されるようにさまざまな取り組みを行っています。たとえば、セントラル イメージ サービスを追加して、Visual Studio で変更可能な解像度アイコンを使用できるようにしました。これにより、150 ~ 250% の DPI スケール ファクターでの表示が 100% や 200% の場合と同様に鮮明に表示されるほか、VS の画像が高コントラストとなるように、既定のテーマ全体で適切なテーマ (青、白、黒) が選択されます。

clip_image018

 

Team Foundation Server 2015 RC

今年の初めに TFS 2015 の CTP 版をリリースしました。その際は基本ライセンスを拡張し、Web ベースのテスト実行、アジャイル ポートフォリオ管理、作業項目のグラフ作成、チーム ルームといった機能を追加しました。これにより、「基本」ライセンスを所有している 5 人以下のメンバーを持つすべてのチームが、Team Web Access を使用してこれらの機能を無料で��用できるようになりました。6 人以上のチームでも、大幅に低料金で利用することができます。今回リリースされた RC 版には、TFS の「基本」ライセンスの拡張を含む CTP リリースのすべての変更と、その他多数の機能強化が追加されています。

ポリシー - ゲートビルドとコードのレビュー : Git プロジェクトに参加している場合、ビルドが成功した場合にのみブランチにコードを送信できるようにブランチ ポリシーを設定できるようになりました。また、コードのレビューが行われた場合にのみブランチにコードを送信できるように設定することも可能です。さらに、コードのレビュー担当者の数を最小限に抑えたり、特定のパスやファイルの種類に特定のレビュー担当者を割り当てるように、ポリシーを設定することもできます。

迅速なコード編集 : 迅速なコード編集 (英語) のための機能が追加され、バージョン管理の対象となっているファイルを Web ブラウザーから直接編集し、それらの変更を確定してサービスに直接反映できるようになりました。保存するたびに変更に対して新しいコミット/変更セットが作成されるため、差分ビューを使用して、変更を確定する前に行った変更を具体的に確認することができます。ファイルがマークダウンまたは HTML ファイルである場合は、保存する前に変更点のプレビューを表示することもできます。

カンバン ボード: カンバン ボードに、カンバン分割列 (英語) という新機能が追加されました。作業をより効率的に追跡し、ボードの次の項目に作業を進められるように、ボードの各列がさらに 2 つの列 (Doing (作業中) と Done (完了)) に分割されました。これにより、進捗状況の追跡がさらに容易になります。ボードの作業を進めていくにつれて、「完了」の意味についてチームで共通の認識を持つことが重要になります。今回のリリースでは、ボードの各列について完了の定義 (英語) を指定することができます。

RC 版では、カードのデザインもすべて少しずつ変更され、幅が少し広くなったり、背景が色付きではなく白一色になりました。これらの変更は、装飾、追加のフィールド、タグなど、カードをさらに自由にカスタマイズしやすくするための下準備であり、RC 版ではまだ提供されていませんが、近日公開予定ですのでぜひご期待ください。TFS のカンバン ボードの使用方法の詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。

今回のすべての変更点の詳細については、Team Foundation Server 2015 RC リリース ノート (英語) および Brian Harry のブログ (英語) をご覧ください。

 

本日提供が開始されたその他の Visual Studio ツール

最初に述べたように、今回のリリースでは多数のツールの提供が開始されました。ここでは、Visual Studio 2015 の Android および Windows のデバイス サポート関連の情報と、その他いくつかのツールをご紹介します。

Visual Studio Emulator for Android ( 英語 ) : Visual Studio 2015 RC では、高速で無料の Android 用 Hyper-V 対応エミュレーターがさらに強化され、新たにデバイスプロファイルWi-Fi シミュレーションが追加されました。Samsung、Motorola、Sony、LG 製デバイスなど、市場で人気の高いハードウェアを表すプロファイルが提供され、さまざまな画面構成や Android のバージョンといったプロパティで Android アプリをテストできます。デバイス プロファイルの管理には、Visual Studio の [Tools]、[Visual Studio Emulator for Android] メニュー オプションからアクセスできる Emulator Manager を使用できます。

image

Visual Studio 2015 Tools for Docker プレビュー版 ( 英語 ) : 本日、Visual Studio 2015 RC Tools for Docker プレビュー版 (英語) の提供も開始されました。これにより、Docker エンジンを搭載した Azure Virtual Machines をプロビジョニングできるようになりました。また、UI ツールとスクリプトの両方が提供され、Web アプリケーションやコンソールアプリケーションをパッケージ化して Docker ホストに展開することができます。Visual Studio 2015 RC Tools for Docker は、Linux 上で .NET を利用する場合に便利な付属ツールです。

Microsoft Azure SDK for .NET 2.6: このリリースでは、Visual Studio 2015 RC や Visual Studio 2013 Update 5 RC による Azure 開発向けの新しいツールが用意されているほか、既存ツールの機能強化が行われています。これには、Azure Resource Manager Tools、HDInsight Tools、Cloud Services 診断のさまざまな機能強化が含まれます。Azure SDK 2.6 の新機能の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

Entity Framework 7 Beta 4 ( 英語 ) : Entity Framework 7 Beta 4 は Entity Framework の最新バージョンであり、新しいプラットフォームと新しいデータ ストアに対応しています。今回、Windows Phone、Windows ストア、ASP.NET 5、従来のデスクトップ アプリケーションで Entity Framework を利用できるようになりました。Entity Framework 7 では、リレーショナル データベースに加えて、Azure Table Storage や Redis などの非リレーショナル データ ストアもサポートされます。またこのリリースには Entity Framework 7 ランタイムの早期プレビュー版が含まれます (新しい ASP.NET 5 プロジェクトにインストールされています)。Entity Framework 7 の詳細については、EF7 の概要 (英語) およびこちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

ASP.NET 5 Beta 4 ( 英語 ) : ASP.NET 5 プレビュー版では、軽量の要求パイプラインの追加によってランタイムが更新されるほか、Windows、Mac、Linux で動作するクロス プラットフォームのサポートが継続されています。すべての変更点の一覧は、リリース ノートの ASP.NET セクション (英語) でご確認いただけます。また、ASP.NET ブログの記事 (英語) でもこれらの機能の詳細をご紹介しています。

 

プレ リリース版 (RC) とは

最後に、RC 版の意味についてご説明したいと思います。目的は以前にリリースしたコミュニティテクノロジ プレビュー版 (CTP) と同様で、RC 版でも、開発中のリリースを皆様に事前にご利用いただき、フィードバックを収集することを目的としています。ただし、CTP 版の場合、品質は一定ではありませんでした。Visual Studio が RC 版で提供される場合、品質レベルは CTP 版よりも高く、機能セットは完全かほぼ完全の状態であり、リリースを完全に完了する前に RC 版を提供することによって、皆様から最終的なフィードバックを収集するという目的があります。RC 版の一部のリリースは「Go Live (本番移行用)」と呼ばれます。この場合、ソフトウェアは未完成であるものの、運用環境用アプリケーションの開発および展開用のライセンスが提供されていることを意味します。Visual Studio 2015 RC を本番移行用シナリオで利用することが適切かどうかを判断するには、本番移行用のライセンス条項を含む RC 版のライセンス条項を最初にご確認ください。以下に、RC 版に関するその他の注意事項を示します。

  • サイドバイサイド : Visual Studio 2015 RC は、Visual Studio 2013 とサイドバイサイドでシームレスに動作します。
  • プレビュー版への上書きインストール : VS 2015 プレビュー版をアンインストールすることなく、VS 2015 RC を上書きでインストールすることができます。TFS 2015 プレビューへのアップグレード パスは用意されていないため、TFS のクリーン インストールを実行するか、以前の TFS RTM (TFS 2013 Update 4 など) からアップグレードする必要があります。TFS 2015 RC から TFS 2015 RTM にアップグレードすることは可能です。
  • Windows 10 VS 2015 RC の「 Go Live 」: Windows 10 用にビルドされたアプリケーションは、Windows ストアで配布またはアップロードすることができません。代わりに、Visual Studio 2015 の最終バージョンを使用して Windows 10 用にビルドされたアプリケーションを再ビルドしてから Windows ストアに提出する必要があります。
  • ASP.NET 5 プレビューと VS 2015 RC: ASP.NET 5 はまだプレビュー段階にあり、現時点では運用環境での使用は推奨されません。運用環境では ASP.NET 4.6 を使用できます。
  • RTM へのアップグレード : Visual Studio および TFS 2015 の RC 版から最終リリース版 (RTM) へのアップグレードはスムーズに実行できます。TFS の場合、RC 版から RTM 版にアップグレードするには、従来どおり最新の TFS ビルドをインストールしてから、アップグレード ウィザードを実行します。TFS をインストールすると、コンピューターにインストールされている内容が上書きされるため、現在使用しているデータベースの完全バックアップを忘れずに行ってください。
  • 運用環境におけるサポート : 上記では確認できない事項についてご質問がある場合は、Visual Studio 2015 RC リリース ノート (英語) をご確認いただくか、Microsoft MVP や製品グループのメンバーが常駐する MSDN フォーラム (英語)までご質問をお寄せください。「Go Live」開発に VS 2015 RC を使用して、「Go Live」運用環境に展開できないという問題が発生した場合は、マイクロソフト製品サポートまでご連絡ください。サポートは英語のみで対応しており、米国の営業時間 (月~金、午前 6 時~午後 6 時 (太平洋標準時)) に準じます。また、ご返答までに 1 営業日のお時間をいただいています。

今回のリリースを運用環境で安全にご使用いただけるように最善を尽くしていますが、RC 版へのアップグレ��ドの前後には、念のためにデータをバックアップして保護しておくようにお願い申し上げます。

RC 版をご利用になった皆様からのフィードバック、ご意見、ご感想、ご提案をお待ちしています。UserVoice サイト (英語) までお寄せいただくか、製品内の [Send-a-Smile] や [Send-a-Frown] (英語) をご使用ください。また、Visual Studio Connect サイト (英語) にバグをご提出いただくこともできます。Visual Studio の最終リリースに向けた調整にぜひご協力ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

John Montgomery

clip_image022

John Montgomery (Visual Studio プラットフォーム、プログラム マネジメント ディレクター)

John Montgomery はマイクロソフトに 15 年前に入社以降、開発者向けテクノロジの開発に従事し続けています。Visual Studio コア開発環境を担当する前は、Windows 8 開発用ツールを担当していました。